Locotory

宿泊予約サイト「Relux」を運営するLoco Partnersの広報ブログです。

8年勤めた大手総合商社を突然辞めた。「好待遇で将来安定」から一転、スタートアップへ飛び込んだ3つの理由。

Loco Partnersの部署マネージャーやチームリーダーを紹介していくインタビュー企画。

第3回目となる今回は、Airbnbやtujiaとの業務提携や民泊事業を手がけるGlobal事業部長の河村のインタビューをお届けいたします。

 

幼少期より世界各国で過ごした経験から、幼な心に活躍の場を海外に置こうと考えていた河村。独立志向が強く、事業家として活躍する両親や親戚の影響から早稲田大学在学中に起業。

その後、社会人として大手総合商社へ入社するとすぐに、当時の事業の主軸として注力されていた事業投資担当として配属され、4年目より中国に駐在することに。ビジネス競争の激しい環境下でも、商才を活かして成果をあげる日々。仲間にも恵まれ、すべてが好待遇で自身も満足していた河村が、なぜある日突然スタートアップへ転職したのか。

 

Reluxを世界へ広げるために日々戦い続ける河村のインタビュー、ぜひ最後までお楽しみください。

 

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—ファーストキャリアで商社を選んだ理由について教えていただけますか?

 

もともと両親が貿易会社を経営していた影響が強いですね。私の祖父は台湾出身なのですが、日本で半導体を中心とした貿易ビジネスを始めて、そのまま父が事業を継ぎました。

そして父は7人兄弟で、母が6人兄弟、その兄弟全員が経営者です。マレーシアで上場していたり、台湾やカナダ、アメリカといった世界各国に拠点を構えており、一年に一度親戚一同が集まります。だいたい50人ほどの集まりになるのですが、幼いころからその環境にいたので、日本だけに止まらず、自らビジネスをするということに憧れがありました。また、両親の影響で貿易ビジネスに面白さを見出していたということもあり、そのまま自分も貿易関係の仕事に就くと決めていたんです。

 

就職活動をしていた当時は、金融やコンサルティングといった外資系企業も視野に入れつつも、総合商社のみに絞っていました。

というのも、3年でビジネスの基礎である「スキル」を叩き込もうと思っていましたし、起業するために「資金」と「コネクション」を作っておきたいと考えていました。その3軸が総合的に整っていたのが商社だったという判断です。

 

外資系金融は、高校生時代にゴールドマン・サックスから奨学金をもらっていたり、モルガン・スタンレーのサマーインターンに行っていたりと、関わる機会があった結果、資金面が強く、コネクションに弱いという印象を受けました。外資系コンサルティングは、ビジネススキームの全体を見ることができる反面、ハンズオンなどもありますが、比較的一つの事業について現場で学びを得られる確率が低かったので、自分が欲しているスキルを磨けないと感じていました。

総合商社であれば、自分の担当を主軸に幅広いネットワークを構築できると思いましたし、貿易のスキルも学べる。それに十分な資金も起業に向けて貯めることができる環境だったので、ファーストキャリアとして選んだということですね。あとは、女性にモテたかったから、という理由もありました(笑)

 

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—商社では、どんな業務を担当されていましたか?

 

結果として、商社には8年いたわけですが、本当に何事にも代えがたい経験でした。

 

学生時代に希望していた貿易業務ではなく、携わったのは「商社冬の時代」を経て、収益の中心となり始めていた事業投資。

もともと商社は貿易業のコミッションで収益を上げてきましたが、取引先の各メーカーが海外に自社工場を設けたり、自社で現地へ買い付けに行ける人材を育てたりしたため、収益源が徐々に確保できなくなっていきました。しかしながら、商社は資金力や海外で活躍できる人材力を持っていたため、それらの資産を活用して投資事業を展開するようになっていたんです。その時代に私は入社し、事業投資の担当に。

 

25歳の新人が40代や50代の経営者と対等に向き合う。甘く見られることもありましたが、会社と会社の付き合いなので、基本的には対等にお付き合いさせていただきました。その分、責任やプレッシャーは相当大きかったですね。

入社4年目で中国に駐在してからは、さらに責任の範囲も広がりました。これは余談ですが、赴任初期の頃、尖閣諸島の暴動がありました。反日運動が激しくて、会社も休みになるほど。タクシーに乗ることもままならず、外出もほとんどできない状態でした。その時に感じたのは、中国が持っている圧倒的なエネルギーと結束力です。そのエネルギーと結束力があるからこそ、経済が急成長している。納得でした。

その他にも、PM2.5問題や中国バブルなど、日本では経験できないことを経験することができ、中国で過ごした時間は自分の視野を広げるという意味でとても貴重でしたし、良い思い出です。

 

こういった8年間を過ごして、当初の掲げていた貿易のスキルを身につけるという目的は果たせませんでしたが、それ以上に会社におけるマネジメント層の重要性や事業戦略の立て方、財務諸表における財務三表の見方など、会社を経営するために大切な基礎を学ぶことができました。貿易にしか目が向いていなかった当時の私の視野を広げて、投資の面白さを教えてくれた商社には感謝しています。

 

また、これは駐在時代の話ですが、中国ではお酒文化が非常に強く「白酒」というアルコール度数が56度のお酒を煽るように飲むのが当たり前でした。主催者サイドは、お酒をたんまりと振る舞い、お客さんがお酒で酔いつぶれるまで飲んでこそ、心の距離が近づくと言われていたので、1回1回が修羅場でした。

「白酒をX杯飲んだら、代わりに条件を飲んでやる」と言われたりするので、事業貢献のために必死に身を削っていたのも良い思い出です(笑)

 

—商社に感謝もしていたし、様々な学びを得られていた。なのに、なぜ商社を辞めて、スタートアップであるLoco Partnersへ転身されたのでしょうか。

 

体を張りながら、毎日実りある生活を過ごしていましたが、転職を考えていた理由は3つあります。

「独立志向があった」、「商社の環境に安住していた」、そして「事業を通じて自分の夢を実現できる環境で勝負したかった」ためです。その結果、ご縁があったのがLoco Partnersというスタートアップだったということです。

 

1つ目の独立思考についていうと、もともと両親をはじめとした親戚一同が経営者だったので、自分も将来は会社を起こすと決めていました。そのためには、これから伸びしろのある会社に転職し、自分で事業を作っていく過程を経験したいなと。

実は大学時代に起業した経験があって、今の株式会社リブセンスなんですけど。村上くんとは高校の同級生で、私は就職活動を理由に抜けたのですが、その後も彼は寝る間も惜しみながら働いて、私が抜けた2年後には上場していました。そのまま残って一緒に戦っていたら、今とは違う人生を送っていたと思います(笑)

そんな周りの環境や起業経験があり、独立思考は非常に高かったですね。

 

2つ目の商社の環境に安住していたということですが、8年目ともなるとある程度は仕事の進め方や関係各社の巻き込み、推進がうまく回せるようになってきていて、関係者からも「河村が言うなら自由にやっていい」と言われていました。本当に居心地が良かった反面、不満がないことに不満を感じていた自分がいました。

 

仕事って苦しいものだし、負荷がかかるもの。そうじゃないですか?

そうでなければ自己成長はありえませんし、常にそういった負荷がかかった状態で私は仕事をしていたいと考えていました。

もちろん、周りからは「もったいない」という声も多くいただきましたね。このまま商社に勤めていれば、40歳、50歳といった将来の人生を描いたときにとても「安定している」ということも想像できました。

ただ、波乱万丈とは言いませんが、自分が常に揉まれて成長してきたから、挑戦できる環境に身を置きたいという考えがあるのだと思います。なので、商社を辞めてスタートアップへ転職することに迷いはありませんでしたね。

 

あと3つ目の自分の夢というのが、日本の良さ、魅力をもっと中国や台湾、韓国を中心とした近隣諸国に正しく発信し、国交を友好にすることでした。駐在した年に尖閣諸島の問題があったり、反日運動やメディア操作の影響を受けており、日本に対するイメージはあまり良いものではありませんでした。もともと、戦争時代のイメージも強く残っていたようです。

そのため、日々聞こえてくるのは、日本への誤った見方や印象の数々。外から見える日本と、日本で感じる日本が全く異なっているということを聞いてはいたものの、実際に自分が体験して衝撃を受けました。その時により一層、日本の魅力を発信したいという想いが強くなったように思います。

伝統文化はきめ細やかで繊細ですし、食のレベルも高く、どこを歩いても清潔。とても成熟したスキルやおもてなしの心が日本にはあり、美しい国だと思います。そういった日本の魅力を正しく中国へ届け、つながりを生み出したいという想いを持っていた時に出会ったのがLoco Partnersでした。

 

当時は、Global事業立ち上げから半年も経っていない時期で、これから加速させていくというフェーズ。Global事業を大きくしていくこと自体が挑戦できる環境だと感じましたし、「つながりをふやす」というシンプルなミッションや「日本を代表するGlobal OTAを目指す」というビジョンに惹かれました。

 

あと4つ目の理由になってしまうかもしれませんが、代表のしのさんが存在が何よりの決め手でした。お話を何度かさせていただいた中で一貫して感じたのは、経営者としての懐の深さです。私利私欲に動くわけではなく「世の中をよくしたい」という強い想いで経営されているということが、ひしひしと伝わってきました。

また、とても思いやりのある方だという点も魅力的でした。内定をもらったタイミングで、やはりスタートアップということもあり、家族で相談したかったので、その旨を伝えたところ「絶対そうしてください。何より家族を第一優先にしてください」といっていただきましたし、入社を決めた後も、当時の関係者としこりのないようにして入社したかったので、何ヶ月も調整していただきました。経営者としては、必要な人材だからこそ採用しているわけで、一刻も早くきてほしいという気持ちであってもおかしくないんですけど、しのさんは何よりも私の環境や立場、私の家族のことにまで気にかけてくださる、そういう方でした。だから、この人のもとで事業を成長させようと決め、入社しました。 

 

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—実際に入社してみて、感じたギャップなどはありましたか?

 

まずは制度面です。Loco Partnersに入ってすごく実感したのが、一つ一つの制度が本質を突いているということ。大手が本質を突いていないというわけではなく、大手にいたときは制度があって当たり前だったので、制度は制度としてしか見ていませんでしたし、一部は形骸化していました。

しかしスタートアップは、ないことが当たり前から始まっているので、今あるのものは本当に必要とされている制度であって、無駄なものは一切ありません。俯瞰して見てみると「なるほど、前職のあの制度はこういった意味をもっていたんだな」ということが良くわかるようになりました。同時にこれからLoco Partnersで整備されてくる制度については、自分自身がきちんと理解を深めた上でメンバーに説明をしていけるようにしたいと思っています。そうすることで、あって当たり前ではなく、あることの意味や制度の本質を理解できる人材が育つと考えているからです。

 

あとは、何と言ってもスピードですね。スタートアップの生命線はスピードだと思いますが、本当に意思決定が早いです。即日即決の案件ばかりで、最初はそのスピードについていくのに苦労しました。

商社時代は、良くも悪くもコンセンサスの文化だったので、意思決定をするのに最低でも1ヶ月は必要でした。これは会社や組織の強さとしては非常に正しいプロセスではあるのですが、なにせ時間がかかりすぎてしまい、パートナー側とスピードにおいて温度差が生じてしまうこともしばしばありました。

当然ながら扱っている金額や影響範囲の違いなどはありますが、スタートアップは即決で、判断が間違っていたら、また新たな意思決定を即決する。この連続です。

スピード感をもって意思決定をしていく、言葉では簡単ですが実際にやることはなかなかハード。意思決定をする上で大切な「Why」を自分の言葉で相手に伝えることができなければいけないので、「なぜその意思決定を、いまする必要があるのか」など常に考えることが生き残り、成長していくスタートアップには欠かせないと日々痛感しています。

 

—Global事業部はLoco Partnersの中でももっともスピード感があると言われていますが、そのスピードを武器に今後チームとして達成していきたいことは何でしょうか。

 

日本のOnline Travel Agent(OTA)市場でインバウンドといえば「Relux」というイメージを定着させたいですね。あとは、海外においてまだ日本のサービスでしかないので、世界のサービスというイメージを作っていきたいという想いがあります。

2015年4月にGlobal事業部を立ち上げて以来、2年半で15万人ほどの方に会員登録いただくことができました。台湾、香港、韓国、中国の方が今は中心ですが、この結果に至ったのはメンバーの地道な努力があったからです。SNSのコンテンツやマーケティングなどローカライズを徹底して行い、スピーディに試行錯誤をして打ってきた打ち手の賜物です。

 

今後、東京オリンピック・パラリンピックがあり、さらにインバウンドは盛り上がると思いますが、インバウンドを一時的な流行で終わらせるのではなく、文化として定着させていきたいと考えています。

そのため、私たちはReluxを通じて日本の魅力に触れることができる良質な宿泊体験を提供し、日本での滞在が「本当によかった」と思っていただくこと、そして帰ってから周りの方に日本の魅力を伝えてもらうこと、これがまた日本に来たいと思う人を増やしていく連鎖になれば「つながりをふやす」ことができるので、そういった連鎖反応を生み出していきたいですね。

 

あとGlobal事業部の責任者という立場から達成したい目標もあって、それはGlobal部隊を支える最強メンバーの育成です。

Globalチームは、Loco Partnersの中に存在しているもう一つの小さな会社というような立ち位置です。会社全体で持っているマーケティングやプロダクトといった機能をGlobal単体でも持っているため、少数精鋭で戦える強い個々を育てられるようにメンバー一人一人を大切にして、ともに成長していきたいと考えています。

そして何よりも、明るく楽しく元気な雰囲気のチームを作っていき、Globalから会社全体を元気にできるようにしていきたいですね。

 

—最後に、河村さんの元で働いたらどういった成長が得られるか教えてください。

 

私自身、幼少期より日本だけに止まらず、台湾やアメリカなど各国で過ごしてきました。そういった背景をもっている私だからこそ伝えられる、グローバルな環境で働くということはどういうことかを伝えていきたいです。

ワールドワイドな視野で物事を捉えられるような人材に育てますので、そういった環境に興味ある方はぜひ一緒に働きたいですね。

 

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