Locotory

一流ホテル・旅館の宿泊予約サービス「Relux」を運営するLoco Partnersの広報ブログです。

ある日、突然無職に!「たまたま」就職したCSが天職になった私が伝えたい、AI台頭でも生き残り続けるReluxコンシェルジュの未来。

Loco Partnersの部署マネージャーやチームリーダーを紹介していくインタビュー企画。

第4回目となる今回は、Reluxコンシェルジュデスクの責任者を務める三原のインタビューをお届けいたします。

Reluxカスタマーの希望をお伺いし、最適な旅先を提案するReluxコンシェルジュ。お客さま一人一人が旅行に出かける目的は異なります。時には、最初のお電話だけでは旅行の本当の目的をお伺いすることができず、コミュニケーションを重ねて教えていただけることも。

AIなど新しい技術が発展している現代において、支持され続け、生き残り続けるためのコンシェルジュのあり方について、三原なりの考えをお伝えいたします。

 

f:id:loco-partners:20171127175911j:plain

 

 

—CS業界に就職するきっかけは何だったのでしょうか。

 

たまたま友人の紹介でDeNAのCSにアルバイトとして入社したことがきっかけです。

大学を中退してまで働こうと考えていた就職先が、ある日突然お店を畳むことになり、仕事に困っていたタイミングでした。

その就職先というのは、大学時代にアルバイトをしていた個人経営のこじんまりとしたレストランで、料理人であった父の影響から小さい頃より料理が好きだったので、そこで修行を積んで将来的に自分のお店を持ちたいと考えていました。

しかし、就職をする間もなく仕事を失うことになってしまい、両親には大学もやめて働くと言っていた手前、なんとかして働かないとという焦りがありました。

 

言い方は悪いのですが、CSがやりたくて飛び込んだ世界ではなく、まずはなんでもいいから働かなければという思いから、CSの世界に一歩踏み出したという感じです。 

 

働き始めた当初は、オペレーターを担当していました。人生初のオフィスワーク、かつ電話でのお客さま対応ということもあり、慣れるまで結構苦労しました。

ずっと働いていた飲食店では、ホールと調理の両方を担当していたのですが、調理場でも小さなお店だったのでお客さまとの距離は近くありましたし、直接コミュニケーションを取ることができました。

しかし、CSはそれと正反対で、お客さまの顔からそのコンディションや求めていらっしゃることを判断することができず、お電話越しの声やメールのやり取りからのみ、お気持ちを読み取るというものでした。

かつ、当時所属していた部署はDeNAでもっとも忙しいCSで、質よりも量を重視されていたのでテンプレートで対応することが多くありました。もう10年ほども前なので、今の状況は全く変わっていると思いますが、当時はその状況に無機質さを感じていました。 

 

f:id:loco-partners:20171127180203j:plain

 

入社してから1ヶ月がたった時、CSセンターを24時間体制に変更しようということになり、夜間チームを立ち上げるチャンスがありました。立ち上げメンバーとして自分で手を上げて参加することにし、このタイミングで契約社員になりました。

立ち上げメンバーだったこともあり、リーダーのポジンションに。私を含めてリーダーは3人で、新しくメンバーを20人ほど採用し、0→1で組織を築くという経験をすることになりました。今思い返すと、大学でもサークルを立ち上げたりと、「0→1でつくる」ということが好きだったのかもしれません。

そのさらに数ヶ月後、経営方針が変わって東京の業務を分業することになり、新潟CSセンターの立ち上げが決まりました。こちらも自ら手を上げて、マネージャーとして新潟へ赴任しました。

ちょうど夜間チームが軌道に乗ってきたところだったので、チームメンバーからは非難轟々でしたが(笑)

新潟CSセンターへ赴任後、正社員にステップアップし、センターのマネジメントが自身のミッションとなりました。 立ち上げ当初に行ったことが、メンバーの採用です。採用に携わるのは、初めてだったのですが、仕事柄人を見る、人の感情を読み取るということをしてきたからか、すぐにメンバーも集まり、東京で行っていた業務を一気に新潟でも行える体制を構築しました。

赴任当時は23歳という若さだったので、数百名規模のCSセンターのマネージメントをしていくのは、頭も体力もこれでもかってぐらい使いましたね。

どうしたらより多くの業務を効率的に動かしていけるか、どうしたらチーム全体がうまくワークしていけるのか等々、大小様々な課題解決を行ってきました。 特に自分と一緒に課題を解決していけるミドル層の育成と、当時400名ほどいたメンバー全員の顔と名前、そしてバックグラウンドやスキルなど、その人となりを全て把握して評価を行うのは、非常に苦労しました。

でも、たとえ数百人いたとしても絶対にメンバー一人一人とコミュニケーションを取り、コンディションを見ながら、メンバー個人が持っている強みを活かせる環境を作り上げるという強い意志があったので、やり通すことができました。

人って、自分のことを知らない人から評価されてもその結果に素直に納得できないじゃないですか。だから、メンバー全員に納得して気持ちよく働いてもらえるよう必死でした。

その甲斐あってか、メンバー全員に助けてもらいながらも、順調に業務や対応時間の拡大を行い、最終的には東京以上に大きく、事業に欠かせないセンターに成長しました。 

実を言うと、夜間チームの立ち上げも、新潟CSセンターの立ち上げも、最初は「新しいものって面白そう!」とか「未知の体験ができるかも!」といった興味の方が先行しており、実際は思っていた以上に大変だし、面白いと考えている時間がありませんでした。ただ、振り返ると自分の基礎ができたのもDeNAでの経験が大きかったなと感じています。

 

課題を発見して、解決する。

本当に毎日そんなことの繰り返しだったので、課題解決思考が自然と身についたりとか。

 

—DeNAのあともいくつか事業会社でCSを担当されていたと思うのですが、なぜLoco Partnersにジョインしようと思ったのでしょうか。

今回、2017年7月からLoco Partnersに正式にジョインしたのは2つの理由があります。

「コンシェルジュという仕事に惚れた」と「一緒に働くメンバーに惚れた」というのが理由です。一般的なCSでは、オペレーターの応対時間の改善など効率性を重視したコスト削減が行われがちですが、Reluxのコンシェルジュは違いました。お客さまに満足度の高い旅行をお楽しみいただけるよう、どんなに時間がかかっても、制限を設けずお客さまに向き合っていました。

必要であれば、お客さまに限らず施設のご担当者さまともコミュニケーションを取って、お客さまにとってご満足いただけるような滞在を実現するために旅行の準備をしていきます。

自身が実現したいと考えていた「とことんお客さまに寄り添い、事業貢献をしていく」という形をすでにチームで体現していたんです。何度も言ってしまうのですが、そういった仕事やそれを支えているメンバーに本当に惚れまして、ぜひ自分もジョインしたいと思いました。

 

また、Loco Partnersで働いてる他部署のメンバーも非常に魅力的でした。 入社前に全社合宿に参加させてもらったのですが、全員がReluxというサービスに向き合い、より良くしていこうと考えていることにただただ感動していました。

全部署が同じ方向を向いているって当たり前のようですが、実はそうあることって希有なんじゃないかって、過去の経験から感じていました。

DeNAのあと、いくつかIT企業を転々としたのですが、どの企業も自部署の目標達成のために他部署に非協力的であったり、部署内でも個々人がそれぞれの成績に目がいっていたりと、とにかく利害関係を気にするあまり一人一人が別方向を向いていました。

ソーシャルゲームを提供していた企業でCSをしていた当時、コンプリートガチャが社会問題になったりとか、とにかく騒がれていて、ゲームを利用していない方からの問い合わせも多くあり、電話が鳴り止みませんでした。メンバーもみんな疲弊していて、他部署が責任を持って世に出したゲームが悪い結果となり、そのしわ寄せが全てCSに寄せられていたという状況です。私も3時間以上、電話で拘束されたことがあり、それまで数年間お客さまに対して笑顔を崩さずに対応してきたつもりですが、その時はさすがに堪えました。

そういった経験もあり、部署や個人同士の利害関係がなく、Loco Partnersのように全員が同じ方向に向かって走っているという環境に強く惹かれました。

 

f:id:loco-partners:20171127180404j:plain

 

—たまたま入られたCS業界ですが、今日までいらっしゃるということはご自身のやりたいことに近かったのでしょうか。

そうですね、 結果として自分に合っていた仕事だと思います。

これまで社会人になってから10年間、一貫してCSで働き続けているのは多くの人と関わりが持てること、 そしてCSの仕事を通して関わりを持った人達に喜んでもらえることが楽しいからです。

 

CSの仕事は、サービスをご利用いただいているお客さまはもちろんのこと、サービスを作っている企画・開発のメンバーやCSの現場で働いているメンバーなど、より多くの人達と密接に関わることができます。

例えば、お客さまに対しては、サービス利用時に困っている事を解決することで、快適にサービスをご利用いただいたり、企画・開発のメンバーには、お客さまの声をフィードバックすることで、サービスの向上に役立ててもらえたり。

様々な側面で、関わる全ての方に「サービス」を提供できる仕事というところに、非常に面白さを見出しました。

 

あとは性格的な側面もあると思います。昔から誰かの喜んでいる姿を見たり、感謝されたりすることがとても嬉しかったんです。

大学に通っていた当時は、サークルのメンバーが深夜2時とか3時とかに迎えにきてほしいと言えば、寝ていても起きて迎えに行って、家まで送ったりとかしていました。今思うと完全にアッシーですよね(笑)

それでも嬉しかったんです。友達が無事に帰ることができたし、喜んでくれたしって。

これは完全に母の影響が強いのかなって思いますね。実は高校時代、母が働いていた喫茶店の隣にあるスポーツジムでアルバイトをしていました。母とは一緒に働いていませんでしたが、その働きぶりをいつも見ていたし、周りからも聞いていました。

母は一度来たお客さまの顔と名前、そしてトーストの焼き方や頼むものの傾向など、事細かに覚えており、そうすることでお客さまを喜ばせていました。覚えるための工夫や時間は惜しみなく使っていて。こういう人が自分の行きつけの喫茶店にいたら安心しますよね。

CSになってからは、私もそういう人になりたいと思っています。この会社のサービスで質問や不安なことがあるなら三原さんに連絡しようって、思っていただけるような。それが結局自分のためになるっていう想いもあるので。

 

f:id:loco-partners:20171127180323j:plain

 

—もう10年もいらっしゃるCS業界ですが、その10年で大きく機能や存在などが変化してきたかと思います。今後はどのような動きが出てくると思われますか。

今のCS業界は「事業貢献」と「システム化」いう、2つの側面で大きな流れが生まれてきています。

旧来のCS部門は、あくまで顧客応対のみを行うコストセンターと捉えられており、なるべく低いコストで運営する事が主眼に考えられてきました。

そのため、オペレーターの目標は対応件数や対応時間の短さなどに重きが置かれており、対応するオペレーターも雇用形態はアルバイトなど、比較的人件費がかからない形態が好まれていました。 

それが今では、顧客応対に限らず、CS部門からカスタマーエクスペリエンスの向上を行っていこうという潮流が生まれています。カスタマーエクスペリエンスの向上とは、サービス全体の顧客体験をより良いものにしていくということです。そのため、CS部門でカスタマージャーニーマップの作成や、各タッチポイントにおけるサービス改善を促す動きなどを取るようになっています。

サービスを改善することで、より事業としての数値が改善すれば、CS部門はただのコストセンターではなくなり、むしろ企業にとってブランド価値を高めたりなど、大切な役割を果たします。なぜならば、カスタマーとの大切な接点を司る部門なので。

 

また「システム化」の側面で言うと、AIが目下の話題となっていますよね。 オペレーターの業務支援、VOC(Voice of Customer)のデータ分析、チャットボットなどの自動コミュニケーション、リソースマネジメントの自動化など、多岐にわたる分野でAIを導入した事例が生まれてきています。

この流れの中で、人がお客さまの質問にテンプレートで答えるだけのCS部門は淘汰されていき、大きく2つの方向に変わっていくと考えています。

極端な表現ですが、ひとつはAIなどのシステムを駆使し、人的リソースを極限に抑えたCS。 もうひとつは、AIが理解・表現することのできない、人の感情に基づいたハイコンテクストなコミュニケーションを行うCSです。

 

やはりどんなに技術が進んでも、後者のようなCSはなくならないと思います。

人は嘘をつく生き物です。嘘というと聞こえが悪いですが、本音と建前というとより身近に感じるかと。その建前に隠された本音というのは、人にしか引き出せず、コミュニケーションを取るからこそわかることです。声のトーンであったり、雰囲気であったり、話すテンポであったり。

あと、もし今後技術がすごく進歩して、感情の変化を読み取るみたいなことができたとしても相手がAIロボットだった時に、信頼をしますか?

私は信頼できません。自分の感情の変化に気づかれても、相手に感情があるとは思えないからです。見た目や話し方など様々なことが人間に近いレベルでできたとしても、感情を作り出すことはできないし、やってはいけないことかなって。

 

ただ業務効率化という観点からAIによるシステム化は確実に進むので、今後CSで働く人は2つのタイプに分けられると考えています。AIなどのシステムを駆使したり、管理する能力がある人、 2つ目はお客さまに深く共感し期待を超えたサービスを提供する能力がある人です。

 

—そのような時代の変化を受けて、今後Reluxコンシェルジュをどのようなチームに育てていきたいと考えますか。

Reluxコンシェルジュチームは、お客さまの旅行相談をお受けし、より満足いただけるであろう施設さまをご紹介するチームです。

100組のお客さまがいれば、100通りの旅行になるように、旅行というものはお客さまによって異なります。 そのため、個々の旅行目的や、施設さまに求めるポイントなどをお聞きし、お客さまに満足いただける施設さまを紹介しています。

先ほどお話したCSの未来になぞらえると、Reluxのコンシェルジュチームは「システムを駆使する能力」と「お客さまに深く共感し期待を超えるサービスを提供する能力」を兼ね備えたハイブリッドなチームにしていきたいと考えています。

システム面では、コンシェルジュがより早くお客さまへの応対、旅行提案を行っていく仕組みを考えています。今後取り組もうと考えている一例をお話すると、お客さまの宿泊情報やレビューに記載いただいた情報をデータに落とし込み、個々のお客さまの旅行データベースを作りたいと考えています。

例えば、Aというお客さまは、ご旅行の際に寝具に関するオーダーをされる。Bというお客さまは、宿到着時のお出迎えに関するご意見をいただいたことがある、など。こういった情報をデータベース化し、施設さまと共有する、そして宿泊時のサービスに取り込んでいただくことで、 Reluxを通じて旅行をするほど、より良い旅行体験をしていただけるようになるのではないかと考えています。

一方で、応対の場面でコンシェルジュは「お客さまに深く共感し期待を超えたサービスを提供する能力」を高めていくことが非常に重要です。特に日本のコミュニケーションは、察して慮ることを求められる事が多く、言葉に表れない思いを汲み取っていく必要があります。

お客さまが、どんな目的で・誰と・どこに旅行に行かれるのかという、言葉でお伝えいただく情報だけではなく、どんな思いで旅行に行かれるのかもきちんと理解した上で、旅行提案をしていけるようチームメンバーと常に議論を交わしています。

現在、ReluxのNPS(ネットプロモータースコア)は、49.6と非常に高い値となっていますが、 実はコンシェルジュから提案させていただいた旅行に限ってみると、58.3とさらに高い数値となっています。

これは、コンシェルジュがよりお客さまにあった旅行を提案し、Reluxの価値を高めることができた、良い事例です。

このようにコンシェルジュの能力を高め、新たな仕組みを導入していくことで、 Reluxでの旅行体験がお客さまにとって最高のものになるよう、引き続きチームの働く環境改善や応対スキルの向上に取り組んでいきたいと考えています。

f:id:loco-partners:20171127180228j:plain