Locotory | Relux広報ブログ

一流ホテル・旅館の宿泊予約サービス「Relux」の広報ブログです。

Relux誕生から業界新潮流まで、過去と未来から見たReluxの「あるべき姿」とは?—Reluxカンファレンス2018

株式会社Loco Partnersは、2018年1月22日(月)パートナー施設 ホテル雅叙園東京さまにて「Reluxカンファレンス2018」を開催いたしました。当日、数年ぶりの大雪に見舞われたにも関わらずお越しいただきましたゲストのみなさまに、改めて御礼を申し上げます。

そして、当日の様子をレポートする全7回の連載を本日からスタートします!あいにくの雪ながら多くのみなさまにお越しいただくことができた当日の臨場感、そして講演の内容をぜひご覧くださいませ。連載第1回の今回は、Loco Partners代表取締役社長 篠塚によるプレゼンテーションの内容をご紹介します。

 

・Reluxカンファレンスとは?

Reluxカンファレンスは、宿泊業界の未来を創るカンファレンスです。2018年のテーマは「つながりをふやす 〜顧客創造と宿づくりの未来〜」。市場ニーズの変化が著しい宿泊業界において、どのように顧客とつながり、支持される宿創りをしていくべきか。業界内外のプロフェッショナルをお招きし、宿泊業界の未来について考えてまいりました。


OTAとして「あるべき姿」の答え

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Loco Partners代表取締役社長 篠塚孝哉(以下、篠塚)—本日は長丁場となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

まずはじめに、お礼をさせてください。本日、足元が悪い中ご来場いただきましたみなさま、多くの無理をお聞きくださったホテル雅叙園東京のみなさま、そしてスピーカーのみなさま、並びにスポンサーのみなさま。今回は、Reluxカンファレンスでは初めての試みとしてスポンサーのみなさまにもご協力をいただいて開催することができました。本当にありがとうございます。それに対して、Loco Partnersにはイベントの専門家などもいないため、まるで文化祭のような手作り感満載のイベントになっているかと思うのですが、どうぞ1日お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 

本日、私からお話しをさせていただきたいことは3つです。これまでの話とこれからの話、そして新しい潮流をご紹介したいと思います。

 

まず最初は、これまでについてです。現在は営業現場を塩川(Loco Partners 取締役)を中心に見てもらっているため、本日お越しのみなさまのうちおそらく半数以上の方は初めてお会いする方だと思います。せっかくなのでLoco Partnersの成り立ちを少しご紹介させてください。

 

私たちの会社は2011年に創業しました。きっかけは東日本大震災です。震災を見て何か復興のためになる動き方がしたいと思い、「地域のパートナーになるぞ」ということだけ決めて始めた会社です。なので、実は事業を決めて始めたわけではなく、本当にノーアイデアで始めて今に至ります。ご存知の方もいらっしゃるかもしれないのですが、Loco PartnersのLocoは「地域」という意味で、「地域のパートナーになるぞ」という想いを社名にも込めています。当時、資本金は200万円で、私ひとりで始めた会社でした。

 

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この写真に写っている4人が初期メンバーです。塩川はこの時まだ入社していませんでしたが、その翌年に入ってくれて、今に至ります。

 

続いて、Reluxについてですが、創業から約1年半後にサービスをスタートしました。当初のコンセプトは、雑誌やインターネットのサイトではなかなか発見しづらい、けれども家族や友達におすすめできる宿泊施設が全国各地に多くあるということに気がついて、これを厳選して紹介する場を作りたいというものでした。なので少し語弊はあるかもしれませんが、広告やPRが単にうまい宿泊施設というよりは、実際に行ってみれば満足できる宿泊施設にフォーカスして、塩川と一緒に始めたサービスです。ここから、振り返りということで、2017年の数値を共有させていただきたいと思います。宿泊施設に関しては昨年度で1,000施設、会員数は100万人を突破した次第です。Reluxを開始してから約3年半で50万人を突破したのですが、去年1年間でさらに50万人増えて100万人を超えるという勢いで、手ごたえを感じる1年間でした。

予約金額に関しては、年率でだいたい2、3倍ぐらいのペースで伸長しています。とはいえまだまだ課題が本当に多い状況でして、業界最後発の私たちができることは限られており、ご迷惑をおかけするケースが本当に多くあります。ただ、本当にここにいらっしゃるみなさまや会員のみなさまに支えていただいて、何とかこの1年でオンライントラベルエージェンシー(以下、OTA)として認知していただいたのかなとも思っています。本当に1年間ありがとうございました。

 

続いてですが、「Reluxのこれから」についてお話しさせていただきます。OTAとして向かう方向性のお話です。

 

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まず、先ほども申しました通り、我々はおすすめの宿泊施設を、すごくおこがましいのですが、厳選して紹介するというスタンスを取っています。満足度の高低と価格の高低という軸を切った時に、ホールセラー型の宿泊予約サイトがカバーしている範囲は黄色のあたりかなと。私も以前じゃらんnetにいたのですが、全体的にとにかく数を集めて、紹介していくスタイル。それに対して、高級系の宿泊予約サイトは価格が比較的高いところを掲載しています。我々が創業以来ずっとやりたいと思っているところは、やはり緑色の部分で、「高級系」と言われるケースが大変多いのですが、我々は「高級」という言葉にはあまりこだわりはなく、ただ満足度が高い宿泊施設をご紹介させていただきたいと思っています。

そのため、ゆくゆくは民宿なども掲載していきたいと思っています。なぜならこういう宿泊施設ほど、広告費は出せないけれども、行けば大満足できるという新しい発見があるからです。私も創業してから毎年お邪魔していた民宿があって、そこでの滞在は本当に素晴らしいものでした。こういう体験をもっと広めていきたいと考えています。

 

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続いては、OTAとしての心意気というかスタンスを紹介します。これまた、みなさまがいらっしゃる前で大変おこがましい話なのですが、宿泊施設としてかくあるべき姿というのは何か、ということを実はこの1、2年ほど私自身も現場へたくさん足を運ばせていただいて、本当に多くの宿泊施設の方とお話をさせていただきました。現場でいろいろと話をして、盛り上がって、だいたいアポイントの時間も1時間程度の予定が2、3時間も経っているような盛り上がりで。大変多くの施設で、思い出話の中で涙を流しながら語られる、「だから俺はホテルが好きなんだ」「だから私は宿屋をやってるんだ」というエピソードを、たくさんお聞きできました。

 

その中で気がついたことは、満足度が高い宿泊施設ほど、結局は圧倒的な旅行者目線だということでした。目標への登り方も宿泊施設としての規模感も全然違うけれど、結局最後は「旅行者のために」「お帰りの際に満足してもらうことが目的」とおっしゃっていたことがすごく印象的でした。

 

それでは、旅行代理店としての、我々のかくあるべき姿とは何だろう。宿泊施設と一緒に仕事をさせていただいていますが、結局は違うものであるという認識はあって、ではどうすればいいのかということを、ここ数年すごく考えてきました。結論としては、100%旅行者を向いた代理店こそが真のパートナーなのではないかと。これは非常に語弊がある表現で、ここだけを切り取ってしまうと「じゃあ宿泊施設を見ないのか、Reluxは」となってしまうのですが、そういう意味では全くなくて、結局のところ宿泊施設のみなさまが求めているのは旅行者の満足度なので、そちらの達成に一緒に向かっていこうという考え方です。

 

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良し悪しはあると思うのですが、これまでの旅行代理店のあり方は「Win-Win-Win」だったと思うのです。ただ、この場合にはバランスが崩れると三角形がものすごくいびつになってしまい、結局は宿泊をする旅行者の方にご迷惑をかけてしまうケースもあると。また、旅行代理店と宿泊施設との関係において、どうしても主従関係のようなものが見え隠れしているように思ったのです。あるいは、宿泊施設が主になるケースや、なぜか旅行代理店が強い立場で主になるケースもある。これは違うと感じて、気がついたのが「宿泊施設と旅行代理店が共に旅行者に向き合う」というシンプルな二者関係でした。我々と宿泊施設はあくまで協力関係を築かせていただいて、同じ立場で旅行者の満足度をあげるお手伝いをしたいということです。

 

ですから、宿泊施設をないがしろにするつもりは全くなく、単に同じ方向を向きながら仕事をすれば、旅行者の体験の質を確実に上げられると考えているのです。実は、カスタマーの方からRelux宛てにご意見を頂くこともあります。そのときは宿泊施設のみなさまと一緒になって、どうすればカバーできたのかというお話しをさせていただいていますし、「一緒に改善策を見つけていきましょう」という気持ちです。逆に、喜ばしい声もたくさんいただきますし、その時は、宿泊施設のみなさまと一緒に喜びたい。そんな風に、宿泊施設と同じく旅行者の方を向いて旅行の満足度をあげるような旅行代理店でありたいと強く思っています。

 

さらに加速する、テクノロジーの抽象化と体験の上質化

続いては、新しい潮流のお話です。ここからは話が180度変わってくるのですが、我々というより全世界的にいまどんなことが起きているかということを、少しだけ紹介したいと思います。

 

いま、世界各国で地殻変動が起こっています。みなさまも日々生活をされていて、あれやこれやと新しいテクノロジーが出てきたと感じられていると思うのですが、これを2つのポイントに整理してみました。テクノロジーの抽象化と体験回帰、そして体験の上質化という話です。

 

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まず1つ目のテクノロジーの抽象化ですが、産業革命以降で考えてみました。縦軸が抽象度を置いていますが、テクノロジー自体が抽象化しすぎていて、目に見えないような状態になってきています。どういうことかというと、蒸気や電力が出た時は、テクノロジーを理解しやすくて、例えば炭に火をつけたらエンジンが動くというようなイメージがしやすかったと。電気も同じですよね。スイッチのON / OFFで通電して何かが動く、これは分かりやすいなと。ただ、最近起きているパソコンやインターネットあたりの変化からとても目に見えづらくなってきたように思えます。インターネットやスマートフォンはまだしも、いま起きているテクノロジー、仮想通過や決済、AI、宇宙、IoTやARそして再生医療の領域は難易度が上がってしまって、理解すること自体が難しい。そんなテクノロジーが、第4次の産業革命だと考えています。これはもう理解が難しいので、理解しなくてもいいと結論を出しました。ただ、世界がどういう方向にいくのか、どういうところが便利になるのかを理解しておけばいいのではないかと。もちろん、いま挙げたテクノロジーの他にもいろいろありますし、それぞれがすごく深いので細かくはお話できないのですが、たとえばお金でいうと現金がこれから確実に減っていく、そしてお金は余る。AIでどんどん自動化が進み、人の思考機会が減る。医療も、早期発見やIPS/ES細胞といった再生医療が信じられないくらい発展して、人生100年時代と言われているような状況です。

 

ではその結果、どういう方向にいくかというお話ですが、やはり技術革新によって可処分時間が大幅に増えるのではと考えています。いまのベーシックインカムの議論もこのあたりからきているのですが、多くの人が働く以外の時間を持つようになっていくと。その結果が先ほど申しあげた、体験への回帰と上質化につながると思っています。例えばハロウィンやサウナ、コンサートなど、いま興行収入も物凄く伸びています。グランピング、民泊、アクティビティ、あとはバーベキューなど、こういった体験の質が上がっているということです。

 

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ここでお伝えしたいのは、それらの体験自体は昔からあるものがほとんどで、時間ができたりテクノロジーが進化したりして、一つひとつが半歩先の上質化をしているだけだということです。思えば、グランピングもキャンプが少し上質になったものですし、民泊も宿泊施設ができる前は家に泊まる術しかなかったものが、テクノロジーによって再び可能になったとか、とにかく回帰と上質化が進んでいると思っています。これは閑話休題な余談なんですけれども、今年はサウナが必ず流行ると僕は踏んでいます。いま東京でサウナブームが起きていて、サウナ好きな方を「サ道」と呼んだりもするのですが、サウナを求めて全国どこへでも出かける人たちが増えています。なので、もし大浴場への設備投資を予定されていましたら、弊社の営業担当や私にお声がけいただければ何かしらのアドバイスをさせていただけると思っています(笑)

 

ただ、やはり体験の中心地にいるのは宿泊施設だという思っています。どんなことでも紐付けて、半歩先の上質を作れるのはレストランでもないですし、都内に何か体験施設だけを作るよりも、宿泊施設であれば1泊2日という長い時間お客さまと接することができるので、たくさんの「半歩先の上質」を作れると感じました。

 

このパートのまとめですが、テクノロジーの抽象化がとにかく進んでいるということをお話ししたかったのと、逆行するようにごくありふれた普通の体験が少し上質化したものがトレンドになって、今年から来年にかけてもっと出てくるのではないかと考えています。繰り返しですが、宿泊施設は体験の中心地にあるものであり、だからこそ半歩先の上質な体験を同じ立場に立って一緒に作らせていただきたいなと思っています。

 

最後に、さきほどのスタンスのお話に近いのですが、一つひとつの旅行を大切にし続ける旅行代理店でありたいと思っています。最近は、嬉しいことに多くの予約を頂いています。そうすると、KPIがなんだとか、予約が1,000万円入ったとか1億円入ったぞとかいう話をしてしまいがちなのですが、そうではなくてやはりその裏には一つひとつの旅行があることを忘れずに、これからも突き進んでいきたいなと考えています。

 

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本日のカンファレンステーマでもあり、私たちのコーポレートミッションでもある「つながりをふやす」という部分ですね。私たちが起点になることで、日本全国に多くの方が足を運び、実際に現場でいろいろな良い体験をして帰ってくる。そしてつながりがふえて、結果的に社会が豊かになっていく、これからもそういった動きをアジア各国や世界にも拡げていきたいと思っています。

 

以上、まだまだ課題がある会社ですが、ぜひご指導をいただきながら、一緒に成長できたらと思っておりますので、引き続きよろしくお願いします。そして本日は、1日最後までお楽しみください。ありがとうございました。