こんにちは!Loco Partners 人事グループの細田です。
新型コロナウイルスの影響によりワークスタイルがフル出社からリモートへシフトしているため、みなさんの周りでもチャットツールの利用機会が増えているのではないでしょうか。今回はLoco Partnersで使用しているチャットツール「Slack」のLoco Partners流整理法について、ご紹介したいと思います。
- はじめに
- 『Slackチャンネル整理プロジェクト』の目的
- STEP1. 現状の分析
- STEP2. チャンネル作成ルール・プレフィックスルールを策定
- STEP3. アーカイブ作業の実施
- STEP4. チャンネル名の変更
- STEP5. 四半期に一度のチャンネル断捨離!
- 変更後の効果は・・・?
- 運営からのアドバイス
はじめに
Loco Partnersは2014年からSlackを利用しています。利用開始当時14名だったメンバー数も現在は170名に増え、Slackでは毎日のように活発なやりとりが飛び交っています。
そんな中、先日全社的な『Slackチャンネル整理プロジェクト』を実施しました。過去に何度か同様のプロジェクトに挑戦したこともありましたが、今回は全メンバーが、よりチャンネルを見つけやすくなるように、設計から運用までおこないました。
『Slackチャンネル整理プロジェクト』の目的
私たちが本プロジェクトをおこなった目的は、大きく2つです。
まず1つ目は、Slack内の情報流通の改善です。私たちが抱える問題は、チャンネルの乱立と不要チャンネルがアーカイブされていないことでした。同じような用途のチャンネルが複数存在していたり不要なチャンネルが残っていて、どこに何の情報があるのかわかりづらい状態でした。
2つ目は、Slackのアップデートへの対応です。2020年4月上旬頃から大きなアップデートができるようになりました。それには新機能(ユーザー自身がサイドバーをカスタマイズできる機能)の追加も含まれていました。
その新機能の紹介ページがこちら。
このアップデートがおこなわれると、プレフィックスが無くてもあまり困らない状態になります。ユーザーの使い方に合わせて自由にサイドバーの表示順序を決められるようになるためです。
とはいえプレフィックスを無くしてしまうと、各チャンネルの用途を一目で把握することが難しくなってしまいます。そのため、よりシンプルでわかりやすいプレフィックスルールの策定をおこなう必要がありました。
<Loco Partnersのこれまでのプレフィックス利用法について>
そもそもプレフィックスとは接頭辞という意味で、ここではチャンネル名の先頭につける文言を意味します。
これまでLoco Partnersでは、数字プレフィックスを採用していました。チャンネルが表示されるサイドバーを整えるためです。しかし、チャンネル数が多くなるにつれ数字の組み合わせも複雑になり、各チャンネルの用途がわかりづらくなっていました。
ここからは実際にプロジェクトでおこなった手順をお伝えします!Slackチャンネル名のプレフィックス変更を新たに考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
STEP1. 現状の分析
まず私たちが着手したことは、Slackワークスペースの現状を知ることでした。その際に活用したのがSlackアナリティクスです。
Slackアナリティクスは、パブリックチャンネルを名前、メンバー合計数、送信されたメッセージ数などの指標別に整理できます。またデータをエクスポートしてSlack以外の場所でも分析などに使用することができます。
このツールを使い、非アクティブチャンネル(参加メンバーが0人、または1ヶ月以上使用されていないチャンネル)を洗い出しました。その結果、321チャンネル中154チャンネルが非アクティブであることがわかりました。
整理前のパブリックチャンネル内訳イメージ
Slackアナリティクスはこちら。
※注意 : 加入プランによって利用できるアナリティクスは限られます
STEP2. チャンネル作成ルール・プレフィックスルールを策定
次にチャンネル作成ルール・プレフィックスルールを以下のように策定しました。情報の透明化や類似チャンネル乱立防止のためです。
<チャンネル作成ルール>
- 原則パブリックチャンネルにする
- 人事や戦略に関わる内容の場合は適宜プライベートチャンネルにする
- 作成時にチャンネルの使用目的について必ず記載する
<プレフィックスルール>
- 検索性向上のため、全てのチャンネルにプレフィックスをつける
- 公開範囲関係なく全てのチャンネルにプレフィックスをつける
- チャンネル名の順番は「プレフィックス_目的 or チャンネル名」
- 例:pjt_slackチャンネル整理
プレフィックスルール イメージ図
<プレフィックスの内容>
#all :全メンバー参加必須のチャンネル
#req :他部署メンバーからの質問・依頼など
#z :雑談、部活など業務に関係ないチャンネル
#mgr :マネージャー / 部長以上のチャンネル
#部署名:特定の部署やチームに関する業務や活動(マーケティング統括部はmktなど)
STEP3. アーカイブ作業の実施
そして先述の非アクティブチャンネルが、本当に必要ないかを運営側で判断(もしくは管理者に申し立て)し、アーカイブ作業を実施していきました。
STEP4. チャンネル名の変更
続いてチャンネル名の変更をおこないました。上記のプレフィックスルールを記載したマニュアルを作成し、それを全メンバーに共有した上で変更依頼をしました。
※チャンネル名変更作業の注意点
bot(アプリからの通知を自動的にチャンネルに反映してくれる機能)が連携されているチャンネルの変更には注意が必要です。むやみに変更を行うと、botとチャンネルの連携がうまくいかなくなってしまいます。
STEP5. 四半期に一度のチャンネル断捨離!
チャンネル名変更が全て完了してから約1ヶ月半後、第一四半期が終わるタイミングでチャンネル断捨離をおこないました。
チャンネル断捨離とは、年に4回のペースでSTEP1.の現状分析とSTEP3.のアーカイブ作業をおこなう事です。このような定期的なメンテナンスを実施することで、不要チャンネルが溜まることを防ぎます。
今回の現状分析では、203チャンネル中29チャンネルが非アクティブであることがわかりました。
その後、手順通り各非アクティブチャンネルが本当に必要ないかを管理者に確認し、アーカイブ作業を実行していきました。
ここまでが本プロジェクトの流れとなります。
変更後の効果は・・・?
本プロジェクトを実施したことで、メンバーからは「見やすくなった」など、感謝の声が多数寄せられました。
サイドバーが整理されチャンネルを見つけやすくなったことで、メンバーの仕事効率の改善に貢献できたと思います。
運営からのアドバイス
おわりに、本プロジェクトで最も重要な3点をお伝えします。
1点目は、なるべく「例外を作らない」ことです。例外を安易に許してしまうとルールの徹底が難しくなります。「あのチャンネルもルールを守ってないから・・・」と更なる例外が生まれる原因になるからです。チャンネルを検索しやすくするためにとても重要な点と言えます。
2点目は、「botに注意する」ことです。bot連携をしているチャンネルをむやみに変更してしまうと、botとチャンネルの連携がうまくいかなくなってしまうことがあります。そのため、各チャンネルの管理者やエンジニアの協力を得ながら慎重に変更をおこなう必要があります。
3点目は、「プレフィックスにこだわる」ことです。わかりやすいルールを決めることに加え、組織体制やSlackの仕様変更があることを見越して変更工数が少ないように設計することも忘れてはいけません。
いかがでしたか。今回はSlackチャンネル整理プロジェクトのご紹介でした。Slackのように日常的に使うツールは身の回りに多くあると思います。細部のメンテナンスが大きな効率改善に繋がることもあるのではないでしょうか。
ぜひ参考にしてみて下さい!
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